「校正」が仕事の人のブログです。校正の紹介、業界の裏話などをご紹介します。
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一指報いたかった話

一指 → 一矢 (念のため)

以前、あるチラシで、イラストのキャラクターにペットボトルを持たせるという注文が入ったことがありました。今回、このblogに載せるのは絵心の無い僕が描き直したもので酷い出来ですが、イメージとしてはこんな感じです。



ちょうど、親指のところに文字がかかってしまったので、指は四本しか見えません。ですが、親指を立てて持てば、こんな持ち方もできます。指が四本しか見えないということに気づいてはいましたが、校正としては疑問出しをすることなく制作物にOKを出しました。

ところが、数日後、営業から修正の指示が入りました。お客様に出来上がったイラストを見せたところ、なんとかして指を五本見せるようにとのこと。
とはいえ、このときレイアウトは固まっていて、イラストの部分にかかる文字を動かすのも不自然という段階でした。一寸考えた後、営業が出した指示は、「なんでもいいから指を出して」というもの。イラストレーターさんに責任もやり方も投げっぱなしの指示でした。

そして、出来上がったイラストは…





これはないだろう、と、突っ込みたくなるものでした。お客様の指示通りとはいえ、この指の位置はかなり無理があります。実際にペットボトルを持ってみるとわかりますが、手首をかなり曲げないと、こんな持ち方はできません。どちらが自然かといわれれば、まず最初のイラストの方なのですが、結局このイラストで印刷をすることになりました。
個人的には、今でも「不自然な持たせ方をするくらいなら、四本でもいい」と思っているのですが、この業界には、なんとしてでも指は五本見えなくてはいけないという根強い信仰があるようです。
どこかの団体からクレームがつくのでしょうか?腑に落ちない話でした。

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No title

こんばんは

今日はいいお天気でしたね。ちょっと寒かったですが。
庭のハイビスカスは相変わらずきれいに咲いてくれます。
夏と違うのは、一日花のはずが、2〜3日咲き続けることですね。
娘には季節感が〜って言われますが、何月まで咲き続けるか、確認してやろうじゃないのって思う今日この頃です。

指が四本だとまずいのは、いわゆる、部落問題に、引っかかるから
なのかな。部落出身の方が書かれた本の中にあるのですが、
テレビ番組で、カウントダウンを10からやったときに4の時にモザイクをかけたって
話が載ってましたので、そういったことに、ぴりぴりしていた時代の名残なんじゃないかと思いますが、こういったコメントはまずいのかしら。
子どもの頃から、こういった問題に接していれば、タブーも承知の上でっていうのがあるかもしれないけどね。よくわからないので、もし、マズイかもってお思いになられたら、削除してください。

では、また、お邪魔しま〜す。

こんばんは

やはりそういう問題を気にされての変更だったんでしょうね。
しかしその親指の位置は…(笑)
イラストレーターさんも困ったんでしょう。

差別語、個人的にはいろいろ思えど、下請けの身なので
ひっかかりうるところはとりあえず全部鉛筆を入れています。
判断は著者と編集者におまかせということで。

昭和以前に出された本を読んでいると、びっくりするような表現が多く、
そう感じてしまう自分をなんだかなあと思います。



No title

こんばんわ。
私も最近似たような話を聞いたので、興味深く拝見しました。
カメラマンの方の話ですが、宣伝に使う写真も五本指がちゃんと写るような角度で撮るそうです。(四本以下になったら撮り直しだとか・・・)
でも、そうすると不自然な角度になって、毎度苦労するというお話でした。
物の見え方は色々あっていいはずなのに、それがアートの世界にまで広がってきたらちょっと怖いですね。

No title

コメントありがとうございます。

>>ヒロコさん
冬に咲く桜のニュースをどこかで見ましたが、ハイビスカスも咲き続けているんですね。
そういう事情があるのですね。カウントダウンの話、とても興味深いです。印刷業界に携わっていながら、ちょっと勉強不足だったかもしれません。お話ありがとうございました。

>>cats-cradleさん
僕も、この話しがあってから、意図的に厳しくエンピツを入れるようにしました。手塚治虫先生の文庫化された漫画などを読むと、必ずといっていいほど最後のほうのページに但し書きがしてありますね。ナイーブな問題なので、予防策なのでしょうが、どこにそんな表現が?と思ってしまうこともありました。

>>小龍(シャオロン)さん
写真でも、そんな話しがあるのですね。当然といえば当然かもしれませんが、我々の生活は、つくづく見えないフィルターで覆われているのだなと、思いました。そんなフィルターを破るのがアートの手法の一つなのだと思いますので、何から何まで自粛や規制が入ると、少し恐ろしいですね。


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