「校正」が仕事の人のブログです。校正の紹介、業界の裏話などをご紹介します。
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仕事がはやい

僕が校正の仕事を始めて間もない頃、僕は校正課にいた男性の先輩にマンツーマンで仕事を教わっていました。物静かな方ですが、僕がチェックを終えたものを先輩のところへ持っていくと、

「…仕事がはやいね」

と、よく言われました。僕は、この台詞を褒め言葉だと受け取っては、喜んでいたものです。「子供の頃から活字中毒だったんだ。やっぱり、僕は校正に向いている」なんて、思っていました。
ところが、ある日、僕は再校(初校を出したあと、お客様から修正などの指示が入ること)の校正紙を見て、自分の字ではない赤字を見つけたのです。疑問に思い、先輩に聞くと、事情を話してくださいました。

先輩は僕が定時で帰った後に、僕がチェックした校正物を残業して見直していたというのです。先輩が見直して入れてくださった赤字には、僕が見落としていた初歩的なミスも多くあり、顔から火を吹く思いでした。

「ぷるふ君は、仕事がはやいよ。もう少し、見直そう」

その時、やっと僕は「仕事がはやい」が褒め言葉ではないと理解したのです。
どんな仕事も早ければ早い方がいいということに異論はありません。しかし、何回も繰り返し読んだ文章は再び目を通すのが苦痛になってきます。それでも辛抱強く時間をかけて見直すこと。それが、校正には一番大切なことなのだと、先輩は伝えたかったのでしょう。

その先輩は、諸事情があり、僕の勤める会社にはもう、いません。

「会社をやめても、エンドユーザーとして、俺が仕事していた印刷物はチェックするから」

そう仰って、やめられました。
その言葉の通り、今も先輩が印刷物をチェックなさっているかはわかりませんが、恥ずかしいミスはできません。明日も、先輩に習った通り「念のため、あともう一回チェック」をするつもりです。






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No title

すばらしい先輩ですね。
ひとりで仕事をしていると、「この辺でいいか」と仕事を切り上げる基準があまくなりがちなので、今回のお話、どきっとしました。

No title

こんにちは。
度々お邪魔させていただいていましたが
今回初めてコメントさせていただきます。

かっこ良すぎる先輩がいらっしゃんたんですね!
私の職場には思い当たる人が見当たりません・・・(悲)
でもそのような人、仕事が出来る人になりたいものです。

またお邪魔しますねi-220

No title

コメントありがとうございます。
先輩が賞賛されることが、自分のことのように嬉しいです。

>>cats-cradleさん
在宅のかたは自由がある反面、区切りも自分で行わなくてはいけないですからね。僕にはなかなか出来そうにないので、尊敬しております。

>>ibabiさん
こんばんは、はじめまして!校正という変わった仕事についたときに、偉大な先輩がいたことは、とても幸運でした。ibabiさんの職場では、ibabiさんが最も尊敬される先輩になってみてはいかがでしょうか!全体の雰囲気もよくなるかもしれません。
また、コメントくださいね。
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